♪ひまわりになったら♪ aiko
「二人」というシングルのカップリング曲。
そして、インディーズ時代の名曲中の名曲。
発表から約10年、新たにアレンジされ、
演奏され、歌い直され、新しい曲に生まれ変わった。
いわゆる、新録versionである。

インディーズversionも知っているからこそ、
どうしても比較してしまう。。。
いい意味で大人っぽくなったし、新しい曲として聴ける。
悪い意味では曲の魅力が半減してしまい、残念な印象。

まず、新録versionの残念な点を挙げると、
aikoの声がインディーズversionより低くなっている。
インディーズversionが発表されたのが1998年。
約10年経っているのだから、声も変わるだろうし、
声が低くなってしまうのも仕方ない事。
だけど、高いキーが出ないというのを認めて、
キーも曲のテンポも少し落としている。
歌いやすくしたのはわかる。聴きやすくしたのもわかる。
だけど、違和感を覚える。
原曲を知っているからこそ。

それでも、あえて裏声を使わず地声で勝負しているのは
プロ魂だと思う。
だが、インディーズvesionと同じようなスキャットは結構無理がある。
高い声が出ないのに無理して出してるような気がして。
スキャットは聴いてて残念。
声が張ってて、インディーズversionと比べて伸びが無い。
薄っぺらくて、声を絞り出すように叫んでいる。
ライブでは高い声出てるかもしれないけど。。。

10年という時を経て、新たな気持ちでレコーディングできたかもしれないけど、
個人的には高い声がすんなり出ていた頃に、新録してほしかった。
出し惜しみしないで。
2002年~2003年でも、それ以前でもいいから。
やっぱりCDって形として音源が残る。
コンディションがバッチリで、声も声量もキーの高さもベストな状態で
歌入れして残してほしかったな。

あと、インディーズversionには掛け声があまりなかった。
新録versionには曲の合間に掛け声が入ってたりするので、これも違和感。

aikoの歌声は、明るく歌っているが切なさも入り交じっていて、痛々しい。
うーん。。。辛口すぎるかな。
インディーズversionが最高で、完成されているからこそ、
新録versionの仕上がりが残念なんですよね。

正直、新録versionを聴くまで、aikoの声が低くなってた事を
意識した事無かった。
十分高い声出てる曲もあるし、最近発表した曲でも。
ただ、「ひまわりになったら」の場合はほとんど地声で歌っているし、
地声でキーが高いのである。
近年のaikoは裏声を使うのが本当にうまいし、キーが高い部分は裏声で
カバーしている。
逆に地声で高いキーで歌うのはきついのかな、と思う。
そういうことを意識してしまいましたね。「ひまわりになったら」を聴いて。
テンポが速くて、しかも文字数が多いから早口で歌わなきゃいけない。
さらにキーが高い。
この曲はごまかしがきかない。
のどに負担をかけないためにも、新録versionのアレンジは仕方なかったの
かもしれない。

散々辛口コメントを書きましたが、新録versionの良い点を。
アレンジも演奏も温かみを感じますね。
バンドの生演奏に、原曲を忠実に再現しながらも広がりを見せたアレンジ。
インディーズversionは、ただただ太陽に向かってひまわりが上へと伸びていく
まっすぐなイメージがあった。夏の曲という感じ。
新録versionは、10年越しの想いということもあり、大人の雰囲気。
春っぽくて穏やかな日差しが差している。
アウトロのハミングっぽいスキャット部分も爽やかで軽やか。
そして、切なさも伝わってくる。

インディーズversionを知らないで、またはインディーズversionとは
別の曲って割り切れば、新しい楽曲として聴けるし、いい曲だと思う。
ただやっぱりインディーズversionの輝きには勝てない。


新録されたお陰で、カラオケで歌えるようになった。
私の場合はインディーズversionが大好きなので、テンポを上げて
できるだけ原曲っぽく歌っている。
キーが高く早口なので、うろ覚えでは歌えない。
曲のテンポに乗って、軽やかに歌わないと、一気に曲に負けてしまう。
明るい曲調に切なくて悲しい歌詞が乗っているので、
スキャット部分に気持ちを込めたり、ポイントを決めて切なく歌ってみる。
歌い切ったら一気に疲れる。だけど心地よい疲労感。
明るく爽やかで切なくて痛い、それがこの曲の良さ。
曲の良さをひしひしと感じる。

。。。未だに1度も新録versionの歌い方で歌ったことが無い。
今度歌ってみようかな^^;

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