♪水玉シャツ♪ aiko
「あなたと握手」というシングルのカップリング曲。
ピアノの音が重々しく響く、泣きのバラード。
個人的に雨で湿度の高いイメージ。
ちなみにピアノ演奏はaiko。
ピアノ弾き語りの曲以外で、aikoがピアノを演奏する曲は
「水玉シャツ」くらいではないか。

電子ピアノ?シンセサイザー?の演奏は、aikoではなく島田昌典さん。
ギターの演奏が何とも渋くって、沁みますね。

歌声が近く、すぐそばで歌っているような感覚。息継ぎもリアル。
演奏が静かで落ち着いているから、歌声がダイレクトに聴こえるのか。
それとも近く聴こえるようなマイクを使ってるからなのか。
もしくは近く聴こえるように録音・編集したのか。
透き通った声でしっとりと歌い上げる。
歌詞を噛み締めて、時折声を揺らしながら、静かに悲しみを表現している。

スキャットは無し。
裏声は数箇所だけ。キーの高いところも絞り出すように歌っている。
でも歌いやすい音域で、キーの高いところは多くはない。
伸ばしてるところは多いが、ロングトーンは最後のフレーズだけ。
切なく響く。

歌詞は同じ言葉を繰り返し使う畳語、古語、口語調が含まれている。
古風な歌詞だと思うが、その中に「シャツ」という外来語が入っているのが
何ともユニークだ。
それに「水玉シャツ」について歌っているのだから。

夢に見るのは別れた恋人。目を開けたらそこにあなたはいなくて、
ただ流れるあたしの涙。
最後に会った日に着ていた水玉シャツ。あれ以来着ることは無い。
そして鮮明に憶えているあの日の記憶。
あたしにとって悪い夢でしかない。

あなたを好きだと認めるのが悔しくて嫌になるほど、
切なく苦い恋になってしまった。
あなたと付き合っていた時の、純粋に信じる気持ち。
一途に愛し続けるという気持ち。
もう昔と同じような気持ちは、きっと二度と生まれない。
悪い虫が深く穴を掘るように、あたしの傷跡も深くて痛い。

別れた恋人に対する気持ち、恋が終わった日の記憶を
切なく具体的に描いている。
本当に歌詞がお見事だし、感情を抑えて歌ってるのも、悲愴感漂ってて
胸が詰まります。
この曲はライブであまり歌われず、隠れた名バラードになっている。


カラオケでは、割と歌いやすい曲です。
キーの高いところは地声でも裏声でもいい。
何よりスキャットがなく、ロングトーンも最後だけなので、
覚えることが少なくて済む。
できれば感情を抑えて、曲に浸りながらしっとり歌ってみる。
余裕があれば、声を揺らす歌い方も取り入れるといいかも。

ラジオでピアノ一本で弾き語りして以来、
CDや公の場で発表されていない曲。
テンポはミディアムテンポで、3分程度の曲。
ピアノの音が強く響き、凛とした雰囲気を感じる。
転調してからはドラマチックな演奏に。
最後は静かなトーンで終わる。
曲の構成としては、Aメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロ→Cメロ
→Aメロ(「時間よ止まれ~~」のフレーズだけ)。
サビがないのである。
例として、「ボブ」「れんげ畑」「熱」「相合傘」「You&Me both」
などもサビが無い。
もしくはサビがあっても、どこがサビかわからない。

伸びのある落ち着いた歌声。しっとりと歌い上げる。
転調部分では力強く熱唱。スキャットも多く交え、とてもソウルフル。
色っぽさも感じます。
裏声は全く使わず、地声で歌いきっています。
音域が広い曲なんですが、キーの高い部分も何のそのといった感じ。
ロングトーンは無し。ところどころ伸ばしてる部分は多いが。
最後のAメロに入る前に、「ふぅ~」というブレスが聴こえます。

歌詞は短め。好きな人と一緒にいるかけがえのない時間。
とても幸せで時間が止まってほしいと願う。
このままずっと一緒にいようね。
あなたの支えが必要よ、これからも。
円満な関係で、とても穏やかな恋。
素直な気持ちが、短い歌詞の中に詰まっている。

恋人同士の幸せなひと時を描いた曲。
音質が非常に良く、完成度も高い。
もし新録することがあれば、テンポを落としてバラード調にするのか、
それともテンポを速めて明るい感じにするのか。
どちらになるかはわかりませんが、個人的にはピアノ弾き語りで
バラードになってほしいですね。
もしくはアレンジを加えて、バラード。
アップテンポな「時間よ止まれ」は、今のところ想像できないです。

♪恋の涙♪ aiko
「夢の中のまっすぐな道」というアルバムに収録されている。
かわいらしいピチカートのイントロから始まる。
疾走感のあるアップテンポなバンドサウンド。
やっぱりピチカートがポイントですね。
ドラムも明るく弾んでて、春っぽい。
軽快で聴き心地がいい曲。

歌声は、明るく跳ねている。力みのない滑らかな感じ。
感情の赴くままに、というよりは丁寧に歌ってるように聴こえる。
音程はころころ変わり、キーは割と高め。
裏声はサビで部分的にある程度。
ロングトーンはほとんどない。伸ばしてる部分は多少あるが。
スキャットはアウトロだけです。楽しそうに軽く口ずさんでいます。

歌詞は、恋人と別れてしまった主人公の失恋の痛みや、
悲しみが描かれている。
我慢してた涙は一度こぼれたら止まらない。
子どものように泣いても、何度名前を呼んでも、
優しくあたしを包んでくれていた存在はもうそばにいない。
鍵に結んであった赤い糸とは裏腹に、あたしとあなたの赤い糸は
途切れてしまった。

目の奥に浮かぶのは、2人で見た夜の海と星空。
そして、恋が始まる前にあたしに向けて笑ってくれたあなたの顔。
少しだけしびれた足っていうのは、バスや電車など
乗り物に立って乗ってるイメージ。
街を埋め尽くす桜の花っていうフレーズで、
この曲の季節は春ってことがわかります。
でも夏を待つっていうのは、aikoが花粉症だから夏が待ち遠しいって
ことだと思いますね。
別れることになった原因や理由、あなたの言い分、
そしてこうなってしまった事実。。。
自分に言い聞かせてもやっぱり認めたくない。
だけど会いにいけない。
涙を流す内に、いつか奇跡は起こるかな?

別れても好きで諦められない。未練たらたら。
あわよくば復縁の可能性を狙っている。
もう自分からは動けないから、時が過ぎて季節が過ぎ行くのを
待つしかできない。
歌詞だけ読めば切ないし、リアルに描かれてると思う。
サウンドがかわいくて元気な感じなので、重苦しい雰囲気や
ジトジトした空気は皆無。さらりと聴ける。
女の子っぽい曲だと思いますね。


カラオケでは、意外と歌いにくい。
パーンと突き抜けるような陽気な曲ではないので、
歌ってても盛り上がらない。
サビはパンチが弱い。
キーの高低が激しく、歌ってて疲れる。
歌詞の区切りや早口な部分を覚えないと歌えない。

逆にスキャットが少なく、ロングトーンもほとんどないので
歌い慣れれば気楽かも。
歌詞をハキハキと歌えば格好はつく。
ちなみに、しばらくこの曲を聴かないで、自分の記憶だけで
歌おうとしたら見事に歌えませんでした^^;
練習あるのみです。
1999年3月3日に発売されたシングル曲。
「花火」でブレイクする前のシングルで、
陰に隠れてる感はあるが、胸を打つ名曲。
CMソングに「あたしにとってあなたの全てが愛の味」
というBメロのフレーズが使われ、
2000年12月に再発売された。

イントロから引き込まれる。センチメンタルなスローバラード。
とはいっても、静かでしんみりした曲ではない。
演奏は全体的に落ち着いているが、間奏では壮大なアレンジ。
ギターの音が哀愁漂ってて、ストリングスもドラマチック。

歌声は伸びのある甘ったるい声で、歌詞を噛み締めながら歌い上げる。
Aメロはしっとりだが、徐々に温みのある粘っこいボーカルに。
サビでは感情たっぷり。力強い独特の歌い回しが心に響く。
間奏でのスキャットはソウルフルで切なげ。
間奏後のサビと、最後のサビは抑揚をつけて歌っている。
熱っぽく気持ちのこもった歌声だ。これぞ熱唱。
一番最後のフレーズは鍵盤の演奏をバックに、
しっとりと落ち着いたトーンで歌い、曲が終わる。

スキャットは間奏とサビ。
音程はころころ変わり、音域は広い。
キーは高めだが、裏声を使ってる部分は数箇所。全体的に地声。
波のように声を揺らしながら歌ってるところが多い。
ロングトーンはない。

歌詞は近しい人に片思いしてる、一途な想いが描かれている。
(恋人同士にしては距離があるし、遠慮してる感じがするので。。。)
好きっていう感情は隠さず接しているが、彼には振り向いてもらえない。
それでも強く想い続けてるっていうイメージ。
叶わなくてもこの気持ちを誓えるし、欲望はある。

人を好きになった時のドキドキや甘酸っぱさ、切なさと苦さなどが
まるごと詰め込まれ、それらを具体的に表現している。
自分のネガティブな部分も、意志や願いも、
ありのままストレートにさらけ出している。
何とも恋に恋してる、一生懸命でまっすぐな女の子像が浮かぶ。

1番のAメロは、部屋の中に1人でいるところから始まる。
白い影っていうのは、加湿器の蒸気。
ガラスの赤い光は、夕日でしょうね。
心の中で思ってることを1番の歌詞にしている。
2番のAメロは、彼を目の前にして思う欲望が描かれ、
間奏後のサビでは恋の痛みと喜びが綴られる。
自分は泣き虫でよく泣くけど、彼は涙を流すことが少ない。
と、対比させてますね。

「ゴメンだよって言われたって もう怖くない」の後に
「フンだ」とアドリブを入れてます。

本当に見事なフレーズばかりで、非の付けどころがないほど。
感情移入するし、好きな歌詞ですね。
歌声はクセがあるが、聴きやすく心に沁みる。
サウンドが派手ではないからこそ、歌声が際立って、
表現力の巧さにジーンとくるのだろう。
センチメンタルで甘酸っぱくて、切なさが漂う曲。
「ナキ・ムシ」の後に「カブトムシ」を発売するのだから、
さすがである。
偶然なのか、狙ってなのかはわからないが。


カラオケでは、メロディは覚えやすいんですが、
音域が広くキーの高いところがあるし、気持ちが入ってしまうので
歌い終わったらしんどいですね。
決して難易度は高くないので、慣れたら歌いやすいかも。
しっとり歌うところ、激しく歌うところ、スキャットなどを
覚えて歌ってみると、メリハリが付いてうまく表現できます。
思うままに歌えたら嬉しい。
「アンドロメダ」というシングルのカップリング曲。
ロックテイストでノリの良いアップテンポ。
スカッとしてて、爽やかなバンドサウンド。
段々と勢いを増して押し寄せる演奏。聴いてて気持ちいい。
アップダウンを繰り返す曲展開は、まるで主人公の心音のよう。

歌声は明るく伸びのある声。まっすぐでキュート。
抑揚をつけながら、楽しそうに歌っている。
主人公の甘酸っぱい気持ちを、そのまま歌で表現している。
本当に気持ちの高ぶりが伝わってくる。
バックコーラスの効果なのか、バンドサウンドがそうさせるのか
わからないが、歌声も爽やかに聴こえる。
時折舌ったらずになってたりもするが。

間奏やアウトロでのスキャット、勢いがあります。元気いっぱい。
バックコーラスなど工夫も凝らしてあって、聴き応えよし。
キーは少し高め。アップテンポで舞い上がってる曲なので、
キーが極端に低いところはない。
サビで裏声を使ってる部分はあるが、全体的に地声。
ロングトーンは少ないが、ところどころ伸ばして歌っている。

歌詞は思いっきり片思いです。最初はただ見てるだけでよかったのに、
好きになればなるほど想いは募り、欲が出てくる。
熱のこもったため息、そしてこぼれる涙。
気持ちを伝えたいけれど、やっぱり言えない。

公園であなたが来るのを待っているっていうのは、
好きな人が公園をよく散歩してたり、ジョギングしてるのを知ってて、
わざと待ち伏せしてるという。
好きな人は顔見知りなのか、接点はなく主人公のひとめぼれなのか、
よくわからない。
でも2人で待ち合わせて、一緒に散歩するってところまではいってない。
好きな人を見つめるだけで精一杯という感じ。

心の中はあなたのことで埋め尽くされている。
触れてみたい、どうか受け入れて。欲張りだけど、それが今の願い。

タイトルの「どろぼう」は恋泥棒のことです。
あたしの心を盗んだあなたは、どろぼう。
好き過ぎて仕方がない。甘くて切なくて苦しい。
片思い特有の甘酸っぱい気持ちをうまくまとめて歌詞にしている。
女心というよりは、乙女心がぎゅうぎゅうに詰め込まれている。
恋をしたことがある人、片思いをしてる人は確実に共感できる。

この曲大好きです。サウンドも歌声も歌詞も、全てにおいてマッチしてるし、
若々しくて青い感じもする。
だけど気持ちだけは熟してて、ギリギリのところでブレーキかけてる。
爽やかで、かつ熱っぽい曲です。


カラオケでは歌いやすいと思います。
メロディは覚えやすいし、ノリもいいし。
キーの高いところも勢いで歌えてしまう。
スキャット部分も歌うと気持ちいい。
最後のサビは声のトーンを落とし、またトーンを上げるっていうのを
忘れずに。
あとは、伸ばすところを気を付けて歌えば
問題ナシ。

「KissHug」というシングルのカップリング曲。
初期のaikoっぽい曲で、不思議と懐かしい感じ。
鍵盤の音がやわらかく響き、ギター・ベース・ドラムが刻んでる
リズムも心地良い。
シャッフル系の優しいサウンドで、テンポはミディアム。
散歩してるイメージ。

歌い方も初期のようだ。声の出し方やスキャットの多さしかり。
力強く伸びのある声。比較的トーンは明るめだが、感情を込めている。
Aメロは、この曲に限らずですがキーが低いです。
Bメロからキーの高低が激しくなる。
裏声はサビで使ってる程度。全体的に地声。
結構キーの高い部分でも地声で歌ってたりする。

スキャットはイントロ、間奏、アウトロに入っていて、
穏やかに歌ってたり結構声を張り上げてたり。
ロングトーンは数箇所だが、ところどころ伸ばして歌っている。

歌詞は、1番はネガティブで切ない印象。
主人公は彼を好きだが、彼の存在が悩みの種。
傷付いたり落ち込んだり、不安になったり。
とにかく彼に振り回されている。
別れを告げられるのが怖くて、涙を流しながら我慢する。
そんな日々が続き、段々と時間も気持ちもすれ違っていく。

2番は2人の関係が終焉を迎えるサインが描かれている。
でもまだ2番の歌詞は理解できてない^^;
悩みの種はぐんぐん育ち、花を咲かせて枯れてしまった。
それくらい時間も経ち、心変わりをした。
心変わりしたのは、主人公なのかそれとも彼なのか。
それともどちらの気持ちも離れ、お互いに心変わりしたのか。
よくわからない。
繰り返し寄り添う相手は、誰の事を示すのか。
彼?それとも新しい人?もしくは彼と新しい彼女の事?
これもよくわからない。

あたしは水、あなたはシャンパン。それくらい見てるものも世界も違う2人。
それでも愛していたの。あなたは知らないだろうけど。
段々と近付いてきてた恋の終わり。
終わりが来るなら、もっと一緒にいたかった。

切ない歌詞と口語調の歌詞がaikoの特徴だが、
「水とシャンパン」はどこかユニークだ。
時間の経過と共に、ストーリーが展開していく。
実はこの曲、あんまり好きじゃなかったんですけど、
少しずつ時間をかけて好きになっていきました。
明るくほのぼのとしたサウンドも気に入った。


カラオケでは、まだ2回くらいしか歌ったことない。
これからどんどん歌っていきたい。
早口のところ、伸ばすところ、歌詞の区切り、スキャットなど
覚えることが多くて大変。
覚えてないと歌えない。
特にスキャットはなかなか覚えられず、苦労しました。
歌詞は切ないけれど、楽しげに歌いたくなる。
縦ノリよりは、横ノリ。
「秋 そばにいるよ」というアルバムに収録されている。
軽やかなリズムのイントロから始まる。
ミディアムテンポでお日様が似合う曲。
聴いてる限りでは結構色んな楽器が入ってるイメージだったが、
ドラム、ギター、ベース、オルガン、ピアノといった
シンプルなバンド演奏。
タンバリンを入れても合いそう。

歌声はライトで伸びやか。裏声は部分的にある程度。
Cメロでは少し声のトーンが落ちるが、ロングトーンを響かせる。
ところどころ掛け声が入ったり、
間奏やアウトロでは軽いスキャットが入る。
音程の高低はあるけど、キーが高すぎることはない。

歌詞に関しては恋愛要素が少なく、誰もが持つ願望を言葉にしている。
まさに現実逃避。誰に何も言われず、何も考えず気楽に自由に暮らしたい。
愛する人の様子を気にしなくてもいいよう、あなたをいつも知っていたい。
分かり合う前にイメージやレッテルを張られて、
とても窮屈な思いをしなくてもいいように。
歩くペースを周りと比較して、焦ってしまわないように。
人間ではない動物になりたい。

人生を生きていく上で、息苦しくなったり、考えるのが嫌になったりする。
しがらみがうっとうしかったり、何事も面倒になったりする。
人それぞれ違うんだから、自分は自分でいいのだとそう言い聞かせる。
そう、人に向かって歌ってるよりは自分に向けて歌ってる曲。
サウンドも歌声も明るく、暗さは微塵もないが、
歌詞は心の本音が詰め込まれている。
aikoの曲の中ではマイナーかもしれないが、
現実逃避したい時は共感するし、不思議と元気になれる良曲。


カラオケではキーがそこまで高くないし、歌いやすい。
メロディも覚えやすい。
ロングトーンもあまりなく、スキャットも結構簡単。
明るく歌える。
ただ、掛け声が多いので覚えられないかも。
覚えてもどこか抜けてたりして。。。完璧に歌えたことないかも。
掛け声やスキャットが、字幕に出るようなカラオケだといいんですけど、
出ない場合は自力でがんばるしかない。

♪猫♪ aiko
「かばん」というシングルのカップリング曲。
疾走感のあるロックナンバー。ポップで明るいというよりは、
大人っぽく色気を感じる。
鍵盤やギターを含め、楽器の音が印象的な
新しいテイストのロックサウンド。
イントロからして夜のイメージだし、どことなく危険な香り。

艶のある気持ちの高ぶった声で歌っているが、
キーの高い部分とキーの低い部分と、うまくバランスが取れている。
心に秘めた情熱的な面とクールな面を表現している。 
サビでは裏声や波のある歌い方をしていて、アダルティだ。
時折聴こえるブレスもポイント。
間奏後のサビは音程や歌い方が変わり、感情たっぷり。

ロングトーンは極端に少ない。あっても語尾を伸ばす程度。
間奏でのスキャットはキーはあまり高くないが、
アウトロでのスキャットは結構激しめでキーは高い。

歌詞も色っぽいし、挑発的。
特に1番のAメロは生々しい。1番のBメロは強気で自信たっぷり。
1番のサビは、素直になって自分の弱い一面を出している。
2番のAメロは、あなたの存在があたしを侵していく。
結局あなたに負けている。
2番のBメロは、理性を失ってもいいという、欲望が描かれている。
2番のサビは1番のサビ以上に弱さや本音が出ている。

タイトルの「猫」の通り、「少しくらいなら抵抗してもいいよ」とか、
「におい」「あなたの胸の上で眠る」「この爪の先」とか。。。
猫っぽい表現の歌詞がちらほら。
あとサビには、歌詞には表記されていないが、「ねえ~~~~」
と歌ってる部分がある。

若気の至りなのか、それとも大人の恋を知った曲なのか。
どっちにも取れるが、色んな表情や感情、そして欲望が垣間見える。
ボーカルも歌詞も曲の世界観も、妖しい魅力に溢れている。


カラオケでは、個人的に歌いやすいです。
ただ、歌詞の区切りやスキャットを覚えるのが難しい。
覚えてしまえば歌いがいはあるし、裏声の部分も気持ちいい。
ちょっとクセのある歌い方をしてる曲なので、
意識的にコツを掴んで歌う。
「ねえ~~~~」の部分も忘れずに。
かっこつけて歌いたくなりますね、この曲は。
♪シアワセ♪ aiko
2007年5月30日に発売されたシングル曲。
スプリンクラーの様に、爽やかで弾けたイントロから始まる。
新緑や初夏の陽差し、心地良いそよ風を感じさせるサウンド。
しかし私の中では、雨模様で傘を差してるイメージもあった。
正直聴く度に、前者のイメージにも後者のイメージにもなりえる。
印象が変わるのだ。
どっちにしろ、初夏の雰囲気には変わりないのだが。

ピアノなどの鍵盤の音、ストリングスの音色が美しい。
そしてそれぞれの楽器の演奏が跳ねていて、心がウキウキする。
ジャジーでフュージョンっぽいサウンドでもある。
ポップなミディアムチューン。
曲の構成はAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→間奏
→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ。
サビよりもAメロが多い曲ですね。

言葉数が多い歌詞なので、リズミカルに軽やかに、
そして艶のある明るい声で歌い上げる。
サビでは伸びやかな声で、高いキーもすんなりと出ている。
裏声は部分的にある程度。全体的に地声で歌いきっている。
きちんと抑揚をつけているし、キュートな歌声の中にも
色んな感情が見え隠れしている。

ロングトーンは少ないが、スキャットは間奏とアウトロで楽しげに
歌っている。
だが、どこか切なさを帯びているような気もする。

歌詞に関してはまだ把握してない部分があって、
ちゃんと状況がわからないフレーズもある。
まとまりがあるようでまとまりのない歌詞なんです。
出だしのAメロはもう文章そのまま。
隣りにいるあなたと手を繋いだっていう状況が、よくわからない。
眠っているあなたの手を繋いだら、汗をかいてたってことなのか。
それとも場面は変わり、一緒に歩いているあなたの手を繋いだってことなのか。
Bメロのあなたの喉にキスをしたっていう状況も、
眠ってるあなたの喉にキスしたのか、一緒に歩いているあなたの喉に
キスしたのか。わからない。
見上げたらってことは背伸びしてキスしたっていうことか。
それなら、彼は寝ていないことになる。いつ起きたんだ?

二人で過ごす時間・日々は流れ、物語になっていく。
あなたを想って泣く事があたし自身を強くするのなら、
泣く事も一番の幸せなんだ。
二人どこかで輪廻のように廻り合う物語。
死が二人を別つ時が来ても、いつか幸せに思える日が来る。

サビの後のAメロで、外に出るようなフレーズがあります。
じゃあそれまでは、屋内というか部屋の中にいたってこと?
それともまた別の日に外に出るってことなのか。

間奏後のAメロは、あなたの匂いが香ったってことでしょう。
呼吸の唄っていうのは、口笛?鼻歌?それとも寝ている彼の呼吸のことなのか。
どっちにしろ、小さな星っていうのはよくわかりません。
「あたしのこの言葉が・・・」からBメロにかけての歌詞は、
同じような意味だと思います。

静かに天に召される時が来たとしても、最後にあなたが浮かんだら
あたしにとってそれが幸せに思える日。
最後のAメロはまた寝ている彼が出てくる。
寝顔を見て幸せだと実感し、さあ眠ろう。

どこからどこまでが部屋の中で、どこからどこまでが外での出来事なのか。
どこで場面が切り替わってるのか、本当にわかりにくい。
ところどころのフレーズは理解できるし、素直に感情移入できる。
好きなフレーズも多い。
もう少しまとまりがあったり、場面設定がしっかりできてるといいのだが。
例えば1番の歌詞が夜で、2番の歌詞が日中だとか。
逆に1番の歌詞が日中で、2番の歌詞が夜だとか。
そういう風にわかりやすい設定だったらいいけど、
「シアワセ」の歌詞は曖昧なので。

声も音楽も明るいし、歌詞も幸せいっぱいだったりするが、
実は意味深。
ただの幸せソングではないと感じる。
人生には限りがあるし、いつ好きな人と離れてしまうかはわからない。
「生涯離れて」「静かに終わりが来たとしても」というフレーズは、
恋の終わりや2人の関係が終わるということではない。
どちらかが亡くなるということを意味する。
死すらも受け入れて、あなたを想い続ける。相当な覚悟が秘められている。
今だけではなく、その先も見据えている。
個人的には切ない印象がどうしても拭えない。

あなたの寝顔を誰よりも近くで見ていられる幸せ。
あなたを想って泣ける幸せ。
2人で過ごした月日も、想いを届けて伝わることも幸せ。
どちらかが命を落とす時が来ても、お互いがお互いを想うのなら、
それが幸せ。
色んな幸せの形が「シアワセ」には描かれている。


カラオケでは、息継ぎが難しいですね。
一気に歌いきらなきゃいけないので。
音程もころころ変わるし、歌ってると疲れます。
休憩が間奏部分しかないし。。。
簡単そうで意外と難しい。
喉に余裕がある時に歌ったほうがいいかも。

あとなぜかカラオケで歌うと違和感を覚える曲です^^;
♪ハチミツ(インディーズシングルver)♪ aiko
aikoがこれまで発表してきた「ハチミツ」のversionは
計3種類。
・インディーズシングルversion
→(一番初期で、ショートversionともいえる)
・インディーズアルバムversion
→(ミニアルバム「GIRLIE」に収録され、ロングversionともいえる)
・カップリングversion
→(シングル「三国駅」に収録された完成形。新録versionともいえる)

今回紹介するのは、インディーズシングルversionの「ハチミツ」。
インディーズ時代に発売した唯一のシングル。
aikoの曲では珍しいR&B調のスローナンバー。
全編打ち込みで構成されている。

歌声に関してはちょっと掠れててハスキーボイス。
伸びやかな声は陰を潜め、窮屈で苦しそうに歌っている。
歌いにくい曲だったのか?高いキーもうまく出ていないし、
裏声を多用している。
未完成な感じのボーカル。
でも、インディーズアルバムversionよりは聴きやすい。
まとまりがあるし、サビでは声が目立つようになっている。
歌詞が幸せそうなのに、切なく苦しく歌っているのが不思議だ。
ハッピーな感じで歌うよりも、胸の痛みや恋の切なさを表現したかったのか。

感情を込めて歌い、ところどころスキャットを交え、
サビではロングトーンを響かせる。
アウトロのスキャットはやわらかく歌っていて、BGMに馴染んでいる。

歌詞は、片思いしてる時に書いたらしく、
当時好きだった人がこんなに優しくて、こんな風に接してくれたら幸せだろうな、
という願望も入っている。
ちなみに「カブトムシ」も片思いしてる時に書いた曲らしい。

曲も歌詞も好きだけど、やっぱりボーカルが残念。
コンディションが悪かったのか、歌い慣れてない曲だったのか、
歌いにくい曲なのか。
色々な要因が考えられるが、インディーズでシングルとして発売した割には
うまく歌えていない。
頑張って歌っているという感じが、どうしても否めない。
「ひまわりになったら」をシングルにしたほうが良かったのではないか、と。
全体を通して完成度が高いのは「ひまわりになったら」だと思う。
aikoらしさが発揮されている曲も、「ハチミツ」より「ひまわりになったら」。
ボーカルだけ聴いても、歴然の差。

CDのジャケット写真にも、歌詞カードにもaikoは写っていない。
「彼女」というアルバムに収録されている。
落ち着いたスローバラード。
全体的にノスタルジーな雰囲気が漂っている。
イントロからすでにノスタルジックだ。
サウンド面では、強烈なインパクトはないが、
しっとりしていて明るいセピア色のイメージ。

歌声もしっとり。歌詞を噛み締めゆったりと歌う。
ところどころ声を伸ばし、切なさを滲ませながら歌い上げる。
サビでは伸びのあるボーカルを聴かせ、複雑な感情を表現している。
音程の高低も激しい。
スキャットは間奏部分のみ。つぶやくように軽く歌っている。
最後のサビは、涙をこらえて歌ってるかのように聴こえる。

数秒だが伸ばしてる部分はいっぱいある。
裏声はサビで部分的に使われている程度。

歌詞は別れた恋人と偶然再会し、付き合っていた頃の思い出がよみがえったり、
別れてから今に至るまでの時間の流れを感じる。
ぎこちない距離とよそよそしい態度。
甘酸っぱく切なくて痛いあたしの心の中。
変わらないあなたのクセと、指に光る今の彼女の存在。
もう戻れない関係だけど、一緒に過ごした時間と思い出は
2人の中に生き続ける。
そして、別れてから立ち直って1人で歩んできた道。
あなたはあなたで新しい彼女と2人の道を歩む。
あなたが幸せなら、あたしもこれからずっと前を向いていけるはず。
そう涙ながら思う。

具体的でリアルな歌詞。小説のワンシーンをショートムービーにしたかのような。
主人公の心理描写も繊細に描かれている。
主人公はまだ彼のことを引きずっている感はあるが、
気持ちがバレないように、気付かれないように接している。
そして、彼のクセと指輪にも気付かないような素振りをする。
それが「気付かないように 気付かれないように」ってことだと思う。
主人公の視点で彼のしぐさが描かれているので、彼の胸の内ははっきりは
わからない。
続編というか、男目線での曲も聴きたいですね。

決して悲しいままで終わる曲ではないし、暗いバラードでもない。
昔を惜しんでも、過ぎ去った時間は帰ってこない。
今を生きるしかない。
好きな人、愛した人の幸せを願って前を向けるような、
背中を押してくれるような曲。


カラオケでは、歌いやすいと思います。
ただ伸ばす所が多いので、少し疲れるかも。
キーの低い部分はとことん低いし、キーの高い部分は大体地声だったりするので、
きつかったら裏声でも構わない。
メロディは覚えやすいし、スキャットも一部だけなので
あとはしっとりと感傷に浸って歌える。
気持ちが入るけれど、感情を剥き出しにするよりは抑えて歌うほうがいい。

♪夢のダンス♪ aiko
「暁のラブレター」というアルバムに収録されている。
ミディアムスローで明るめのバラード。
ホーンセクションの演奏も交え、やわらかく華やかなサウンドに。
歌謡曲っぽいイメージもある。
聴き心地がよくて、BGMにもいいかも。

ライトでやわらかい声。肩の力を抜いてリラックスした感じ。
サビでは切なさを滲ませながらも、ロングトーンを交えて
伸びのある声を響かせる。
裏声は何箇所か使ってます。

間奏部分はダンスホールでゆるやかに回転してるイメージ。
気持ち良さそうにスキャットしてます。
間奏後のサビでは、喉と裏声を使ってこぶしのような歌い回しに。

歌詞は憧れの恋人と別れてしまい、失恋の痛みや一緒にいられない悲しみ、
溢れるたくさんの思い出、あなたの今を知る事ができない現実が
繊細に描かれている。
特に、傷付きながらも未練がある女心と、あなたとの恋を「夢のダンス」と
例えてる所が切ないですね。
本当に大好きなフレーズや、共感するフレーズが
たくさん散りばめられている曲です。

多分この2人が別れた原因は、恋人が新たな夢を追い、もしくは夢を叶え、
離れ離れになることになったからでは。
恋人から別れを告げられ、泣く泣く承諾したが、未だに失恋の痛みは拭えず
想い続けている。
別れて会えなくても、いつまでも輝き尊敬し続ける人。
誰の胸にもそんな人物の存在があるはず。
その人の姿や、その人と過ごした思い出が鮮明に思い出される。

ゆったりとした穏やかなサウンドに、陰りのない優しい歌声とは裏腹に
切なさ溢れるセンチメンタルな歌詞。
本当に絶妙。


カラオケでは、個人的に歌いやすいです。
ところどころこぶしを入れたり、裏声で歌ったり、ロングトーンだったり、
1曲の中に色んな歌い回しが入ってるので、歌ってて気持ちいいです。
キーの高い部分は裏声で歌っても構わないし、
力むのはサビくらいなので、思ったより疲れない曲です。
間奏のスキャットはやわらかく歌い、全体的にしっとりと歌い上げたい。
「秋 そばにいるよ」というアルバムに収録されている。
イントロ無しで歌から始まる。
情熱的なスローバラードで、抑揚をつけた波のような演奏。
さざ波のようだったり、段々と押し寄せて高波のようだったり。
ストリングスが入ってると思ってたけど、入ってないんですね。
サウンドも曲の展開もドラマティックです。

出だしは裏声を交えた控えめなトーン。サビから始まる。
Aメロもやわらかい声と落ち着いたトーンで歌っている。
キーは低め。
Bメロは歌詞を噛み締めて、力強く歌う。
キーが急激に上がり、キーの高い部分を地声で歌い切ってたり、
裏声にしたりと地声と裏声が交ざっている。
サビも同様で、音程の高低が激しく、魂のこもった歌声を聴かせてくれる。

間奏のスキャットは、心に秘めた声を口に出して叫んでいるよう。
後半になるにつれ、感情がほとばしり、ボーカルにも力が入る。
体全体で歌い上げてるイメージ。
間奏後のBメロとサビは、音程も歌い方も変化していて、
聴き応え抜群。
曲の最後は、静かな落ち着いたトーンで終わる。

歌詞は愛する人への、まっすぐで正直な想いが綴られている。
ただひとつのゆるぎない愛情、あなただけを想う。
やってくる幸福も、切なく苦しい感情もひっくるめて受け入れる。
ここに2人がいる、まぎれもない事実。
たった1人の存在だけで、私は立っていられる。生きていける。
ずっとこのまま一緒にいたい、離したくない。
一途で懸命で真剣そのもので、切なる想いと願いが込められている。

2番の歌詞は生々しいというか、抽象的表現なんですけど
事の最中っぽい歌詞だと思います^^;
aikoはさらっと歌ってますが。
2番のサビは具体的にスキンシップの内容が書かれてます。

聴いていて曲の世界に引き込まれてしまう、
それほど声の印象が強い曲。
赤裸々でストレートなラブソングだ。


カラオケでは、難しいです。
歌ってて疲れるし、歌い終わったら倒れそうになる。
この曲は、座って歌うより立って歌う方がいいです。
その方が腹式呼吸で歌えるし、声が出やすい。
Aメロは問題なく歌えるんですけど、やっぱり盛り上がってくる
Bメロとサビがキーは高いし、声を張り上げて歌うのできついですね。
特に後半のBメロとサビは音程が変わるし、ちゃんと覚えてないと
せっかくの盛り上がり最高潮の魅力が半減します。

裏声に変わる所までは覚えていられないので、
地声・裏声の歌い分けは特にしてないですね。
もう勢いのまま歌う、歌い上げるって感じです。
気持ちも力も入るし、大きな壁に立ち向かうような、
そんな曲です。
♪まつげ♪ aiko
「雲は白リンゴは赤」というシングルのカップリング曲。
イントロ無しで歌から始まる。
静かでしっとりとしたバラード。
1番はピアノ伴奏をバックに歌い上げ、1番のサビの終わりくらいに
ドラムやシンセサイザー(?)の演奏が加わる。
珍しくギター、ベースの音は入っていないような。。。?
音数の少ない、落ち着いたサウンドになってます。

肩の力を抜いた、やわらかくて儚い声。
Aメロ、Bメロとキーの高い部分はなく、地声で歌っている。
サビでは少し力が入り、キーが高くなるが地声のまま。
抑揚をつけた歌い方をしていますね。
ロングトーンは何箇所かあります。強く太い声っていうより、
細いけどよく伸びる声。

スキャットは間奏の部分だけ。軽く口ずさむように歌ってます。
裏声は最後のサビで使ってて、終盤の盛り上がりに一役買っています。
全体的に切なさに満ちてて、聴いてて胸が詰まります。

歌詞は決して失恋の歌詞ではない。
幸せすぎて不安で怖い。
彼を愛しすぎて、小さな出来事でも心の琴線を刺激される。
そのため切なくて苦しくて涙が出るという。
狂おしく深い愛情が描かれている。
あなたに出逢わなかったら、こんなに胸を痛めることも、
こんなに涙を流すこともなかっただろう。
だからなんで出逢ってしまったのか、逆に考えてしまう。
もしくは出逢ってはいけない2人だったから。。。なのか。

タイトルの「まつげ」は、涙で濡れたまつげのことを意味する。
「溢れてこめかみを抜け 髪の毛が濡れる」という部分は
仰向けになって泣いている姿が思い浮かぶ。

「永遠」という言葉は、aikoの曲にはあまり出てこないんですが、
この曲では永遠にあなたを想う、という風に使われています。

歌詞も曲の雰囲気も大人っぽいし、夜のイメージがありますね。
本当に深い曲。
そして泣かせる曲です。
個人的に好きな曲で、歌詞もすっと感情移入できるし、
思い入れがあります。
ライブではロックverで披露してるようですが、
私は聴いた事が無いのでどんな風になってるかは知りません。


カラオケでは、キー的には問題なく歌えます。
メロディも覚えやすい。
やっぱりロングトーンがポイントですね。
腹式呼吸で伸ばすというより、喉から声を出して苦しそうに伸ばす
っていうイメージで。
切なくしっとり歌ってると、涙出そうになります。
本当に涙を誘う曲なので、声を詰まらせないように歌うのが大変。
「暁のラブレター」というアルバムに収録されている。
「ジャジャジャジャ・・・」というギターリフの
イントロに引き込まれる。
アップテンポで少しハードなロックサウンド。
弾けているが決して爽やかソングではない。
最後はAメロで終わる。それ以外は典型的な曲の構成。

イントロから既に、荒れたスキャットが入っている。
尖った感じでどこか挑戦的なボーカル。
サビでは声量を上げて透明感のある歌声を響かせる。
吐き捨てるかのような歌い方もしている。

色んな感情が渦巻いてる曲ですね。歌い方や声色も変わるし。
冷静に歌ってるかと思えば、感情をあらわにして歌ってるところもある。
間奏での激しいスキャットから半音上がってBメロへ。
この流れ、ボーカル、エキサイティングです。

キーが高い部分も地声で歌っていて、裏声使ってるところはあまりない。
ロングトーンはサビの一部と、アウトロのスキャットくらい。

歌詞は過激というか、危険な香りがします。
愛想が尽きた恋人に対して、強気に立ち向かっている。
あなたの言うことも態度も、以前とは変わってしまった。
今のあなたはあたしには理解できない。
完全に線を引いてしまった。
心も閉じてしまった。
あたしの前からあなたの存在を消してしまいたい。
追い詰められて精神状態はおかしくなっている。
でも冷静に考えたら、あなたではなくてあたしが変わってしまったのかも。

こんな内容の歌詞がロックサウンドに乗って歌われるから、
激しさや痛々しさが伝わってくるのかも。
バラードだったら、暗くて怖い曲になっちゃいます^^;

この曲、歌詞以外は好きですね。聴いてて飲み込まれるような演奏に、
感情が入り乱れてる歌声。
刺激的です。
歌詞は、こういう歌詞もアリなんだろうけど、
やっぱりいきすぎてるかなと。
何も考えなかったら普通に聴けたり歌えるのかもしれないが、
私の場合そうではないので。


カラオケでは、ガンガン激しく歌えますね。
間奏のスキャットも狂ったように歌いたい。
覚えてしまえば難易度は低い。
キーの高い部分は勢いで出せる。
間奏のスキャットから半音上がってBメロの流れは、
うまく歌えるとカッコいいと思う。
曲の最後のAメロは落ち着いたトーンで歌い、スキャットも力尽きる感じで。
慣れたらテンポを速めて歌ってもいいかも。
♪犬になる(インディーズver)♪ aiko
インディーズ時代に発売したミニアルバム
「GIRLIE」に収録されている。
公の場で披露されることも極端に少なく、aikoの曲の中でも
かなり異色の曲。
正直、よくぞCDに収録されたなと思う。
この先新録されるのか否か。このままお蔵入りになりそうな気もする。
だけど、お蔵入りするにはとてももったいない名曲。

タイトルの通り全体的に犬っぽい曲。
ほぼ打ち込みで構成されているが、打ち込みの音が聴いてて心地いい。
イントロはのっそりした感じ。ふにゃふにゃしたやわらかいサウンド。
石を打ちつけるような効果音も延々と流れる。
イメージとしてはアンニュイで湿っぽくて、黒とかグレー。
ミディアムテンポだが、ボーカルを聴いているともっとスローに聴こえる。

歌声に関しては、曲以上にアンニュイ。
パワフルな歌声は陰を潜め、つぶやくように歌ってたりトボけた感じだったり、
大人しめだったり鼻にかかった声だったり。
正直、この曲のaikoの歌は下手です^^;
当時鼻声だったのか、それともこの曲に合わせての歌い方や歌声にしてたのか、
本当に謎なんですが。
ところどころ声も掠れてるし、音程もずれてるような気もする。

でも、この不思議ちゃんなボーカルがいい味出してるんです。
「犬になる」の何よりの魅力といってもいい。
この曲、しばらくは面白がって聴いてたんですけど、
何度も繰り返し聴くうちに、切なくなったりあったかい気持ちになったりして。
じんわりと心に沁みる1曲です、今となっては。

キーは低め。キーの高い部分は裏声を使っている。
ロングトーンは伸ばすというよりは、歌の延長で口ずさんでいる感じ。

間奏では犬の声!?と、aikoのセリフが入ってます。
「犬が好き かわいくなりたいから 撫でられたいから
愛しいから もっと見て欲しいから」とつぶやいてます。

アウトロのスキャットはハミング風でチャーミング。
曲の最後では「あたしは犬になる わぅわぅわぅ うっう~」
と犬っぽいスキャット。

歌詞は、好きな人に片思いしている純情な乙女心が描かれている。
自分が犬になったつもりで、自由に素直な気持ちを表現している。
臆病だけど、胸に秘めた恋心に嘘はつかない。
好きになれたことに感謝をする。
健気だし、感情移入しちゃって甘酸っぱい気持ちになりますね。

新録されるのをひっそりと期待してます。
ほっこりするしまったりするし、本当に好きな曲なので。
犬好きの人も、猫好きの人も、どちらでもない人も
是非一度は聴いてほしい。
やわらかく甘く切ない世界に浸ってほしい。
♪あの子へ(インディーズver)♪ aiko
インディーズ時代に発売した「ドーテイオムニバスCD Vol.1」
という自主制作盤に収録されている。
※新録versionは「ロージー」というシングルに収録されていて、
既に紹介済み。

音大の友人のピアノ伴奏をバックに歌っている。
新録versionはバラードだが、
インディーズverは軽やかなピアノの音が響く、ミディアムスローテンポ。
ピュアで穏やかなイメージ。
曲の構成はAメロ2回連続→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ
→間奏→Bメロ→サビ。

スキップしてるかのような歌い方で、明るく透き通った声。
裏声は使わず地声で歌っている。
サビではエコーがかかったコーラス入り。
アウトロは「ランラン」と口ずさむように歌う、ご機嫌なスキャット。
少し音が外れてたり、荒削りな点は否めないが、
逆にそれが初々しくて新鮮に感じられる。

これぞ恋愛の幸せな一面というか、恋のドキドキと純粋に愛する気持ちが
まっすぐに描かれている歌詞。
眠っている愛しい人の顔を息を潜めて見つめている主人公の姿と、
2人の日常や2人が一緒にいる情景が想像できる。

個人的に新録versionのバラードの曲調も好きだけど、
インディーズverのお散歩してるような曲調や歌い方も好き。
綺麗なラブソングだと思います。
♪エナジー♪ aiko
「夢の中のまっすぐな道」というアルバムに収録されている。
イントロなしで歌から始まる。疾走感のあるアップテンポな曲。
バンドサウンドで、サビではスカの要素も取り入れている。
聴いていてノリノリになる。
そしてフレッシュなイメージ。

澱みのない声でさらりと歌い上げる。
サビでは押し隠していた感情があらわになり、
伸びのある声とロングトーンで気持ちが盛り上がる。
2番では感情表現が豊かになり、声色も変わる。
1番と比べて音程も多少異なる。
特に2番のBメロは、バックのスキャット&コーラスが印象的。

間奏のスキャットは心の声を表してるよう。
間奏後の最後のサビは、半音上がって裏声になってる部分がアクセントに。

お互いの気持ちが通じ合っている恋人同士の曲。
主人公はとても彼を信頼している。
彼も主人公のことを理解していて、主人公が彼を試すようなウソも、
恥ずかしいと思っている言い訳も、全て見抜く。
言い訳や要望を言えるのも、逆に言い訳や要望を汲んでくれるのも、
それくらい深い仲だから。
この曲の主人公は言いたい事をちゃんと言葉にして伝えている。
表現力が足りないのも自覚していて、思わせぶりな態度よりも
気持ちを言葉で伝えたり、彼にしがみついて離れないと身体で表現している。

スキンシップの描写があるので、それほど距離が近く
円満な関係だということがわかる。
一途に彼を想う、動きのある歌詞に共感必至!


カラオケでは、勢いのままガンガン歌えてしまう。
テンポを上げなくても十分速い曲で、歌ってて気持ちいい。
キーが高い部分も物怖じせず歌える。
ロングトーンは息が続くまで頑張って伸ばす。
アップテンポにも関わらず早口な部分が少なく、
息継ぎが苦しい部分も少ししかないし、音程が変わる部分を覚えれば
結構歌いやすい。
気持ちが入るしウキウキする。
「ボーイフレンド」というシングルのカップリング曲。
そして「夏服」というアルバムにも収録されている。
ギターリフのイントロから始まるロックナンバー。
アップテンポではなくスローテンポで、渋くて骨太な演奏。
熱くてずっしりと重たくて男っぽい曲だと思う。
演奏も段々と厚みが出てくる。
ただアウトロが長い^^;ライブ用に作られた曲らしいが。
曲の構成は典型的。

歌声が近くはっきり聴こえる。息継ぎもリアル。
落ち着いたトーン、低めの声。
サビでは声のトーンが上がり、歌詞を噛み締めながら歌う。
何ともワイルドでカッコいい。
スキャットはごく一部。シャウトに近い。
ロングトーンは伸びがあり、ビブラートがかかってる部分も聴き応え十分。
間奏後の最後のサビは感情が剥き出しになっていて、
熱がこもっている。

歌詞は時の流れや人の流れ、景色などが浮かぶ。
主人公の心の動きや人間臭さも感じられる。
彼に不信を抱いた主人公は、深く考え込む。
ふと道行く人たちに助けを求めたくなる。
どうしたら波風を立てずに静かに別れられるのか。
秘かな想いを伝える事が出来るのか。
結局わからないから、別れを告げる事を決意する。
個人的に好きな歌詞で、切なげだけど潔い。

曲も歌声も男っぽいと感じるんですけど、歌詞も男っぽい雰囲気。
ただ、
<「どこにいてもあたしの事を忘れたりしないで。」
この言葉を何よりもあなたに言いたかったわ>
というフレーズは女性らしさを感じる。

歌詞は「秘かな」という漢字を使っているのに、
なぜタイトルは「密かな」という漢字にしたのだろう。
あと、なぜアルバム「夏服」に収録したのだろう。
曲順的にも流れが悪いし、(「ロージー」の次が「密かなさよならの仕方」で
スローで重たい。)カップリングでも十分存在感のある曲だから、
アルバムに収録する必要はなかったと思う。
違う新曲を収録した方がよかったのではないか。

ポップなイメージでaikoを聴いている人だったら、少し近寄りにくい曲。
ロックなaikoにどっぷり浸りたいならお薦め。


カラオケでは、あまり歌う機会が少ない。
特に盛り上がるわけではないし、自己満足の世界になってしまうので。
キーは低め。サビで裏声を使う部分が少しある程度。
メロディも覚えやすい。
抑揚をつけて渋く歌う事がポイント。あとはロングトーンの部分や、
ビブラートの部分をしっかりマスターできれば大丈夫。
ただ、サビは慣れないうちは歌いにくい。息継ぎも少ししんどい。
覚えてしまえば、歌いやすい部類に入ると思う。

男性やキーの低い女性に向いてる曲。
♪AB型の二人(インディーズver)♪ aiko
インディーズ時代に発売した「ドーテイオムニバスCD Vol.1」
という自主制作盤に収録されている。
音大の友人にピアノを伴奏してもらい、一発録りでレコーディング
したと思われる。
つまり、ピアノだけの伴奏で歌っている。

曲調はノリがよく軽やか。テンポもアップテンポに近い。
「ドーテイオムニバスCD Vol.1」に収録されているaikoの曲の中で、
一番テンポが速く元気な曲である。
aiko曰く、「ちょっとジャジーないい感じの曲」らしい。
確かにピアノの音はスウィングしてますけど、
曲調やボーカル含め特にジャズっぽいと思ったことはないし、
そういった意識もなかった。
もしも新録されることがあったら、思いっきりジャジーな曲に
生まれ変わるだろう。
ビッグバンド風のアレンジになったりするかも。

曲の構成は、Aメロが4回連続→Bメロ→サビ→間奏→BメロっぽいCメロ
→サビ。

歌声は明るく伸びやかで力強い。張りがあり、跳ねている。
聴いていて清々しく気持ちいい。この当時でもすでに、aiko節が炸裂している。
キーが高い部分も難なく地声で歌い上げている。
ほとんど裏声はなく、アウトロのスキャットも地声。
聴いてる側としては、そこまでキーが高い風には聴こえないが、
全体的にキーは高めらしい。
やっぱりスキャットがいい味出してるし、パワフルですね。

歌詞の内容はAB型同士の恋。2人は友達以上恋人未満の関係。
主人公は彼を好きだと気付き、密かに片思い。
彼の気持ちがわからないから積極的にアタックできない。
臆病だけど熱く真剣な恋心。彼に届くようにと月にお願いしている。
「好きになるのは三時間 想い伝えるのは半年かかる」というフレーズ、
個人的に好きです。
確かにその通りだな~って思います。
結局主人公の片思いは実るのか、この2人の関係は進展するのか。
いずれも謎なんですが、うまくいくといいなって思っちゃいます。
是非とも続編を作ってほしい!

浮き足立ってドキドキしている心境が伝わってくる。
aikoらしい乙女チックで、複雑な女心が描かれている良曲。
未だに新録されていないし、公でもほとんど歌われていない。
キーが高いので、今のaikoだと地声では歌いきれないと思う。
「ひまわりになったら」同様、もっと昔に新録してほしかった。
キーを下げて歌われたり、裏声が多くなったりっていうのは勘弁だ。
インディーズverの若々しさや勢いのよさが失われるのも残念。

もちろん新録を望むし、さらにいい曲に生まれ変わるのを期待したいが。

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