♪寒いね...♪　aiko

「二人」というシングルのカップリング曲。
ピアノ伴奏だけのとってもシンプルなスローバラード。
しかも一発録りだと思います。
ピアノ演奏は、多分aikoではないでしょう。
弾き語りにしては歌声が前面に出ているし、
aikoの歌声のバックでピアノが流暢に動いてる気がする。
そしてピアノの弾き方がaikoと違う。
（「より道」や「夏服」と比べると）
アレンジが島田昌典さんなので、島田さんの伴奏でaikoが歌ってると
思います。

しっとりというよりは、切なくて。
全体的に静かだけど、ピアノの激しさが心を揺さぶりますね。
「ワン・ツー」のカウントから始まり、細い線のような儚くて切ない歌声
が聴こえてくる。
声を張り上げて歌ってる部分では感情をあらわにし、
低音部分ではどうにかこらえようとしている風に思える。
間奏やアウトロでの言葉にならない叫びのようなスキャット。
胸を打たれますね。
息づかいもよく聴こえるし、張り詰めた空気感が手に取るように伝わる。
決して悲哀のまま終わる曲ではない。
大切な人を失った悲しみを、何とか乗り越える。
そんな力を最終的にはくれる。

１番の歌詞が悲しみに打ちひしがれているとしたら、
２番の歌詞は少しずつでも前を向いて歩き出した姿が描かれている。
切ない歌詞の中にも、「こめかみ揺れた黒髪」と韻を踏んでいるフレーズが。
これは偶然なんだろうか。語呂がよかったから？

この曲目立つサウンドではないし、本当にシンプルなので
しばらくは印象に残らなかったんです。
でも聴くほどいい曲だなって思うようになりました。
歌詞が好きですね。


カラオケでは、うろ覚えだと全くダメです。すぐ崩れます。
演奏がピアノだけだし、静かなバラードなので、音程取りにくい。
しかも音程が狂ったら、とっても恥ずかしい。
歌えるようになるまで結構苦労しました。
でもちゃんと覚えたら、シュッと気持ちが入るし、歌いやすい曲になります。
スキャット部分は涙ながらに歌う気分で。
物怖じしたら曲の静けさに負けてしまうので、勇気を出して曲に感情移入して
歌います。