♪あの子へ♪ aiko
「ロージー」というシングルのカップリング曲。
元々はインディーズ時代の曲で、「ドーテイオムニバスCD Vol.1」
という自主制作盤に収録されていた。

「ロージー」に収録されている方は新録version。
インディーズverはピアノの伴奏をバックに歌っている。
エコーがかかったコーラス入り。
新録versionはストリングスと柔らかな電子音で構成されている。
コーラスはなく、落ち着いたラブバラード。
インディーズverと比べ、うんと大人っぽくなり深みを増した。

ただあまりにも神聖な曲になってしまったというか、
暗い感じになってしまったというか。
もっと幸せ溢れるアレンジだったり、歌い方をすればいいのに、とは思う。
相手を愛する幸せの中にも、切なさや尊さがあるからこそ、
こういう曲になったのかもしれないが。
インディーズverの明るいイメージは、一切ない。

その代わり、歌詞に合わせて明け方のイメージは強くなった。
夜が明ける時間帯の色や、朝の空気。
目が覚めて隣りで寝ている愛しい人を想う。
曲を聴いていて、そんな世界観がイメージできる。

伸びやかで比較的低いキーで歌っている。
少し張り詰めてて切なげな印象を受ける。
歌詞を噛み締めながら、気持ちを込めて歌っているので、
息継ぎも聴こえる。
間奏とアウトロはつぶやいているような、温かみのあるスキャットが入る。
ロングトーンは多め。

歌詞は書いてあることそのままです。
隣りで寝ている恋人の顔を見て、ドキドキしたり好きだって確認したり、
産毛も閉じてる瞳も長いまつげも、こんなに近くで見つめていられる。
そんなあたしは世界一幸せ。
一日中一緒にいて笑っていたい。2人で過ごす時間はとても楽しい。
まっすぐで純粋で愛が溢れている。

「すべてあたしが守ってあげる」
とても包容力があって、母性を感じる歌詞。
全体を通して幸せいっぱいで、これぞ愛の歌と思う。
自分の心の中をまるごと手紙にして、恋人に読み聞かせてるような。
だからこそ、もっと明るく歌ってほしかったって思ってしまう。

無駄のない歌詞、シンプルなメロディ、強さと切なさを併せ持った声。
ずっと色褪せない曲で優しい気持ちになれる。


カラオケでは、歌詞の区切りや伸ばす所を覚えないと、変になります。
覚えてしまえば、キーは低いしわりかし歌いやすい曲。
スキャットも簡単。
ロングトーンが多いので、伸ばすのがちょっとしんどいってくらいです。
すっと気持ちが入るし、大事な人に向けて歌いたい。

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