「秋 そばにいるよ」というアルバムに収録されている。
バンド演奏とホーンセクションの音色が優しく響く、
ミディアムスローな曲。
まるでaikoを後押ししてるかのような。
アウトロは、一斉に「ジャン!」で終わる。

サウンド的に風変わりな点は特に無い。
ところどころ、曲のアクセントになるよう、
音に工夫を凝らしてる面はある。
あとは間奏部分の賑やかなホーンセクションの演奏の後、
いきなり静まり返り、ピアノとaikoの声だけになる。
こういう曲構成はaikoにはよくあるのだが、いつも意表をつかれる。
Cメロの後のサビは再びトーンが落ちる。
そしてまた盛り上がり、アウトロへと向かっていく。

何段階も波があったり、ボーカルに変化を持たせるよう、
コーラスや音に工夫がしてあったり。
聴いてて面白みがあると思います。

ボーカルに関しては、イントロ部分の静かなスキャットに引き込まれる。
Aメロは早口で、軽やかに歌っている。
Bメロは歌詞を噛み締めている。
サビでは、力強く叫びに似た声で歌う。心の中を吐き出してるかのような。
裏声もロングトーンも綺麗に出ています。
間奏後はピアノの音色をバックに静かに歌い、段々と声が大きくなり、
「グッバイ」と力強く叫ぶ。
最後のサビの部分は、キーが高い。精一杯感情を込めている。
アウトロ部分はスキャット全開。

歌詞は口語詩。自分に対してのメッセージというか、
自分自身を奮い立たせるために書いたような歌詞。
聴いてる側も共感したり、励まされるはず。
自分で気持ちを押し込めて、悩んで落ち込んで疲れ果てて。
世間との間に壁を作って。
だけど、その壁を壊して、現状を打破するのは自分自身。
閉じこもっていても、いつまでも落ち込んでいても、
ずっと抜け出せないまま。
勇気を出して、一歩踏み出してみよう。飛び出してみよう。
考え方次第で、目に映る世界や状況が変わることもある。

「がんばろうよ もっと胸を張って 辛いのはあたしだけじゃない」
このフレーズ、心に響くんですよね。
どれだけの人が励まされてきたか。
どれだけの人が共感したか。
私もその内の1人です。
大好きだし、前を向く力をくれる歌詞です。
他にも好きなフレーズが詰まってる。

ポンと優しく背中を押してくれる、自分へのメッセージソング。
押し付けがましくないので、さらっと聴けるのもいい。


カラオケでは、意外とてこずる。
Aメロは早口で、息継ぎが大変。
サビは地声と裏声が混合するし、結構キーが高いんです。
簡単に歌えそうで「あれ。ちょっと歌いにくい」って感じる。
喉とか声の調子がいい時でないと、思ったように歌えない。
歌ってて苦しくなる思いを何度もしました。

気持ちよく歌えたら、本当に歌ってて楽しいし、
明るい気分になれる。
「グッバイ」とアウトロのスキャット部分はポイントなので、忘れず歌います。
力強く高らかに。

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