「ボーイフレンド」というシングルのカップリング曲。
そして「夏服」というアルバムにも収録されている。
ギターリフのイントロから始まるロックナンバー。
アップテンポではなくスローテンポで、渋くて骨太な演奏。
熱くてずっしりと重たくて男っぽい曲だと思う。
演奏も段々と厚みが出てくる。
ただアウトロが長い^^;ライブ用に作られた曲らしいが。
曲の構成は典型的。

歌声が近くはっきり聴こえる。息継ぎもリアル。
落ち着いたトーン、低めの声。
サビでは声のトーンが上がり、歌詞を噛み締めながら歌う。
何ともワイルドでカッコいい。
スキャットはごく一部。シャウトに近い。
ロングトーンは伸びがあり、ビブラートがかかってる部分も聴き応え十分。
間奏後の最後のサビは感情が剥き出しになっていて、
熱がこもっている。

歌詞は時の流れや人の流れ、景色などが浮かぶ。
主人公の心の動きや人間臭さも感じられる。
彼に不信を抱いた主人公は、深く考え込む。
ふと道行く人たちに助けを求めたくなる。
どうしたら波風を立てずに静かに別れられるのか。
秘かな想いを伝える事が出来るのか。
結局わからないから、別れを告げる事を決意する。
個人的に好きな歌詞で、切なげだけど潔い。

曲も歌声も男っぽいと感じるんですけど、歌詞も男っぽい雰囲気。
ただ、
<「どこにいてもあたしの事を忘れたりしないで。」
この言葉を何よりもあなたに言いたかったわ>
というフレーズは女性らしさを感じる。

歌詞は「秘かな」という漢字を使っているのに、
なぜタイトルは「密かな」という漢字にしたのだろう。
あと、なぜアルバム「夏服」に収録したのだろう。
曲順的にも流れが悪いし、(「ロージー」の次が「密かなさよならの仕方」で
スローで重たい。)カップリングでも十分存在感のある曲だから、
アルバムに収録する必要はなかったと思う。
違う新曲を収録した方がよかったのではないか。

ポップなイメージでaikoを聴いている人だったら、少し近寄りにくい曲。
ロックなaikoにどっぷり浸りたいならお薦め。


カラオケでは、あまり歌う機会が少ない。
特に盛り上がるわけではないし、自己満足の世界になってしまうので。
キーは低め。サビで裏声を使う部分が少しある程度。
メロディも覚えやすい。
抑揚をつけて渋く歌う事がポイント。あとはロングトーンの部分や、
ビブラートの部分をしっかりマスターできれば大丈夫。
ただ、サビは慣れないうちは歌いにくい。息継ぎも少ししんどい。
覚えてしまえば、歌いやすい部類に入ると思う。

男性やキーの低い女性に向いてる曲。

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