♪シアワセ♪ aiko
2007年5月30日に発売されたシングル曲。
スプリンクラーの様に、爽やかで弾けたイントロから始まる。
新緑や初夏の陽差し、心地良いそよ風を感じさせるサウンド。
しかし私の中では、雨模様で傘を差してるイメージもあった。
正直聴く度に、前者のイメージにも後者のイメージにもなりえる。
印象が変わるのだ。
どっちにしろ、初夏の雰囲気には変わりないのだが。

ピアノなどの鍵盤の音、ストリングスの音色が美しい。
そしてそれぞれの楽器の演奏が跳ねていて、心がウキウキする。
ジャジーでフュージョンっぽいサウンドでもある。
ポップなミディアムチューン。
曲の構成はAメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→間奏
→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ。
サビよりもAメロが多い曲ですね。

言葉数が多い歌詞なので、リズミカルに軽やかに、
そして艶のある明るい声で歌い上げる。
サビでは伸びやかな声で、高いキーもすんなりと出ている。
裏声は部分的にある程度。全体的に地声で歌いきっている。
きちんと抑揚をつけているし、キュートな歌声の中にも
色んな感情が見え隠れしている。

ロングトーンは少ないが、スキャットは間奏とアウトロで楽しげに
歌っている。
だが、どこか切なさを帯びているような気もする。

歌詞に関してはまだ把握してない部分があって、
ちゃんと状況がわからないフレーズもある。
まとまりがあるようでまとまりのない歌詞なんです。
出だしのAメロはもう文章そのまま。
隣りにいるあなたと手を繋いだっていう状況が、よくわからない。
眠っているあなたの手を繋いだら、汗をかいてたってことなのか。
それとも場面は変わり、一緒に歩いているあなたの手を繋いだってことなのか。
Bメロのあなたの喉にキスをしたっていう状況も、
眠ってるあなたの喉にキスしたのか、一緒に歩いているあなたの喉に
キスしたのか。わからない。
見上げたらってことは背伸びしてキスしたっていうことか。
それなら、彼は寝ていないことになる。いつ起きたんだ?

二人で過ごす時間・日々は流れ、物語になっていく。
あなたを想って泣く事があたし自身を強くするのなら、
泣く事も一番の幸せなんだ。
二人どこかで輪廻のように廻り合う物語。
死が二人を別つ時が来ても、いつか幸せに思える日が来る。

サビの後のAメロで、外に出るようなフレーズがあります。
じゃあそれまでは、屋内というか部屋の中にいたってこと?
それともまた別の日に外に出るってことなのか。

間奏後のAメロは、あなたの匂いが香ったってことでしょう。
呼吸の唄っていうのは、口笛?鼻歌?それとも寝ている彼の呼吸のことなのか。
どっちにしろ、小さな星っていうのはよくわかりません。
「あたしのこの言葉が・・・」からBメロにかけての歌詞は、
同じような意味だと思います。

静かに天に召される時が来たとしても、最後にあなたが浮かんだら
あたしにとってそれが幸せに思える日。
最後のAメロはまた寝ている彼が出てくる。
寝顔を見て幸せだと実感し、さあ眠ろう。

どこからどこまでが部屋の中で、どこからどこまでが外での出来事なのか。
どこで場面が切り替わってるのか、本当にわかりにくい。
ところどころのフレーズは理解できるし、素直に感情移入できる。
好きなフレーズも多い。
もう少しまとまりがあったり、場面設定がしっかりできてるといいのだが。
例えば1番の歌詞が夜で、2番の歌詞が日中だとか。
逆に1番の歌詞が日中で、2番の歌詞が夜だとか。
そういう風にわかりやすい設定だったらいいけど、
「シアワセ」の歌詞は曖昧なので。

声も音楽も明るいし、歌詞も幸せいっぱいだったりするが、
実は意味深。
ただの幸せソングではないと感じる。
人生には限りがあるし、いつ好きな人と離れてしまうかはわからない。
「生涯離れて」「静かに終わりが来たとしても」というフレーズは、
恋の終わりや2人の関係が終わるということではない。
どちらかが亡くなるということを意味する。
死すらも受け入れて、あなたを想い続ける。相当な覚悟が秘められている。
今だけではなく、その先も見据えている。
個人的には切ない印象がどうしても拭えない。

あなたの寝顔を誰よりも近くで見ていられる幸せ。
あなたを想って泣ける幸せ。
2人で過ごした月日も、想いを届けて伝わることも幸せ。
どちらかが命を落とす時が来ても、お互いがお互いを想うのなら、
それが幸せ。
色んな幸せの形が「シアワセ」には描かれている。


カラオケでは、息継ぎが難しいですね。
一気に歌いきらなきゃいけないので。
音程もころころ変わるし、歌ってると疲れます。
休憩が間奏部分しかないし。。。
簡単そうで意外と難しい。
喉に余裕がある時に歌ったほうがいいかも。

あとなぜかカラオケで歌うと違和感を覚える曲です^^;

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