2004年9月1日に発売されたシングル曲。
鍵盤の音から始まり、数秒後歌声が聴こえてくる。
伸びやかでエネルギッシュな声。
バンドとストリングスの演奏が加わり、華やかで爽やかで
アップテンポな曲へと変化を遂げる。
疾走感があって、サビではパッと花開くように弾ける。
暑い空気にぶわっと吹き抜ける涼しい風。どんどん勢いを増して
街を通り抜けていく。
本当に聴いてて気持ちいい。

間奏後、Bメロが2回連続で出てくる。
2段階盛り上がる構成になっていて、歌声の力や歌詞の力が引き立っている。
そして最後のサビは少しトーンが落ちた後、また盛り上がりキーも上がる。
弾けたまま終わるのかと思いきや、イントロと同じく鍵盤の音で終わる。
全体的にシンプルなバンドサウンドで、間奏後Bメロが2回出てくる以外は
シンプルな曲の構成。
しかしところどころで変化を持たせて、聴く側を飽きさせない工夫がされている。

歌声の力強さ、伸び、聴きやすさは文句なし。
ロングトーンが多く、明るい地声で歌いきっている。
裏声で歌ってるところはない。
そして、スキャットやフェイクも一切ない。
ある意味清々しい。

「花風」とは、恋をしていたり誰かを愛しく思う時に、
胸の中に花が芽吹いてたり、花が咲き乱れてたり、花が舞って風が吹いている。
そういう意味だそうです。
優しいそよ風ってよりは、吹き荒れてるってイメージです。

歌詞の内容や解釈は聴く側に委ねられていて、主人公と彼の関係や状況は
具体的に描かれていない。
何通りもストーリーがあるようにも思えるし、ひとつのストーリーが
展開しているように思える。
一貫として描かれてるのは、主人公のまっすぐでひたむきな想い。
歌詞自体は前向き。決して後ろ向きではない。

恋の終わりを歌ったのか、遠距離恋愛の曲なのか、
報われない片思いでも一途に相手を想ってる曲なのか、
それとも交際が続いている恋人同士の曲なのか。
聴く人によって解釈は変わるし、聴く度に色んな恋の形や2人の状況が
浮かんでくる。

個人的には遠距離恋愛の曲か、彼とケンカして少しきまずい関係だったけど、
時が経って涙も乾いて自分の気持ちが育っていた事と、
彼の存在の大きさに気付く。
自分の決意と、彼への想い、そして彼も想いをめぐらせていると信じている。
こんな内容の歌詞だと思っています。

「花風」というタイトルから、春のイメージが根付いた曲。
個人的にはサウンドも歌詞も含めて、夏のイメージ。
ジャケット写真もノースリーブだし。
青空と太陽の陽差し、心地よい風、花の息吹を感じる。
そして想いの強さと芯の強さを感じる。


カラオケでは、歌いやすい曲。そして歌ってて気持ちいいし、爽快。
早口な所も、キーが高くてきつい部分も特にない。
リズムに乗って歌えば大丈夫。
ただ地声で歌いきらなきゃいけないので、勢いに任せてガンガンいくしかない。
間奏後のBメロの連続は歌いがいがある。

テンポを落としてゆったり歌ってもいいし、テンポを速めてノリノリで
歌ってもよし。

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