♪水玉シャツ♪ aiko
「あなたと握手」というシングルのカップリング曲。
ピアノの音が重々しく響く、泣きのバラード。
個人的に雨で湿度の高いイメージ。
ちなみにピアノ演奏はaiko。
ピアノ弾き語りの曲以外で、aikoがピアノを演奏する曲は
「水玉シャツ」くらいではないか。

電子ピアノ?シンセサイザー?の演奏は、aikoではなく島田昌典さん。
ギターの演奏が何とも渋くって、沁みますね。

歌声が近く、すぐそばで歌っているような感覚。息継ぎもリアル。
演奏が静かで落ち着いているから、歌声がダイレクトに聴こえるのか。
それとも近く聴こえるようなマイクを使ってるからなのか。
もしくは近く聴こえるように録音・編集したのか。
透き通った声でしっとりと歌い上げる。
歌詞を噛み締めて、時折声を揺らしながら、静かに悲しみを表現している。

スキャットは無し。
裏声は数箇所だけ。キーの高いところも絞り出すように歌っている。
でも歌いやすい音域で、キーの高いところは多くはない。
伸ばしてるところは多いが、ロングトーンは最後のフレーズだけ。
切なく響く。

歌詞は同じ言葉を繰り返し使う畳語、古語、口語調が含まれている。
古風な歌詞だと思うが、その中に「シャツ」という外来語が入っているのが
何ともユニークだ。
それに「水玉シャツ」について歌っているのだから。

夢に見るのは別れた恋人。目を開けたらそこにあなたはいなくて、
ただ流れるあたしの涙。
最後に会った日に着ていた水玉シャツ。あれ以来着ることは無い。
そして鮮明に憶えているあの日の記憶。
あたしにとって悪い夢でしかない。

あなたを好きだと認めるのが悔しくて嫌になるほど、
切なく苦い恋になってしまった。
あなたと付き合っていた時の、純粋に信じる気持ち。
一途に愛し続けるという気持ち。
もう昔と同じような気持ちは、きっと二度と生まれない。
悪い虫が深く穴を掘るように、あたしの傷跡も深くて痛い。

別れた恋人に対する気持ち、恋が終わった日の記憶を
切なく具体的に描いている。
本当に歌詞がお見事だし、感情を抑えて歌ってるのも、悲愴感漂ってて
胸が詰まります。
この曲はライブであまり歌われず、隠れた名バラードになっている。


カラオケでは、割と歌いやすい曲です。
キーの高いところは地声でも裏声でもいい。
何よりスキャットがなく、ロングトーンも最後だけなので、
覚えることが少なくて済む。
できれば感情を抑えて、曲に浸りながらしっとり歌ってみる。
余裕があれば、声を揺らす歌い方も取り入れるといいかも。

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